一番みたいという生き物がヤシガニである。
お客様のご要望にこたえらえるべく居そうな所を回り
見て頂けるようにしている。
食用による乱獲が主な原因であろうが、絶滅危惧U類に
指定されている為、遭遇した時の喜び、興奮はひとしおである。

そのヤシガニは陸上で生活をする最大の甲殻類である。
大きなハサミを持ち手を出すと危険である。
小さなハサミ肢で陸上歩行をし、垂直に木を登ることも出来る。
石垣島ではよくアダンの木に登り実を食している姿を見る事が出来るが
雑食性でなんでも食べる。

ヤシガニは地下にハサミを使って掘った穴や
海岸沿いの岩場の穴、割れ目を住処としている。
日中は天敵と直射日光を避けるために穴の中に隠れている。

ヤシガニは5月から9月の間に陸上で頻繁に交尾を繰り返し
7月と8月に繁殖はピークを迎える。
雌は自分の腹部の裏側に卵を産み付ける。

雌は数ヶ月間卵を抱えたまま生活し、10月か11月の満潮時、
波打ち際でいっせいに孵化したゾエアと呼ばれる幼生を放出する。
幼生は28日ほど海中をただようが、
その間に大部分は他の動物に捕食される。
その後海底に降りてヤドカリのように貝殻を背負って
さらに28日ほど成長を続けながら海岸を目指す。
上陸後は水中で生活できる機能を失う。
繁殖ができるようになるまでには4年から8年かかるとされ、
甲殻類の中では例外的に長い期間である。
まだ交尾や幼生の放出をしている姿を見た事がないため
是非見てみたい光景の一つである。
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